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コロナ禍で、全国的に急増している、新手の詐欺とみられる被害の実態を調査しました。被害総額1億5000万円の「取り込み詐欺」とは。
■被害に遭った社長らが語る“新たな詐欺”手口
被害に遭った社長らは、「こんな会社と取引したことを、本当に後悔しています」「たとえ、お金が返ってきたといっても、やっぱり許すことはできない」と語ります。
今、食肉を扱う会社を中心に、“新たな詐欺”被害が広がっています。
被害に遭った社長は「一番最初は、5万円から6万円くらいの商品を送りました。その後は、急に大きな取引になっていった」と話します。
和牛を扱う男性の会社の元に突然、「商品を買いたい」と電話がかかってきたのは、去年9月のことでした。
初めの2回、3回は少額の取引でしたが、急に1回120万円ほどの多額な取引に移りました。
しかし、被害に遭った社長は「(代金は)振り込まれていません」と言い、回収できなかった代金は「約270万円程度です」と話しました。
別のケースでは、取引契約を結んだうえで、会社と社長個人の印鑑証明まで送り、信用させていたといいます。
また、3500万円もの被害に遭った別の社長は、「本社なり、営業所なり、ちゃんと事務所も借りて、いかにも普通の商取引のような装いをして。それにまんまとだまされてしまいました。こんな会社と取引したことを、本当に後悔しています」と話します。
関係者によりますと、同様の手口の被害は、少なくとも全国で60社以上あり、被害総額は1憶5000万円ほどに上るといいます。
■被害拡大には「コロナの影響も直接、間接にある」
なぜこれほどまでに、被害が広がっているのでしょうか。
取り込み詐欺と呼ばれる、この手口に詳しい記者は、「コロナとかの影響も直接、間接にあって。主に外食向けに売っている食肉の問屋さんが、売り先が閉鎖や不振で売れずに困っていて。そういうのを専門に、取り込み詐欺に扱う人たちがいて」と話します。
問題の会社の社長が、被害者の一人に言い訳をする音声が残されています。
「一個だけ原因がありまして、手形を私も受け取ってしまった。10月末の決済をその手形で、皆さんにお支払いする分も含めて賄おうと思っていたが、それが決済できなくなった。ご迷惑をおかけして、大変申し訳ございません。きちんとしたうちも会社ですので、そういう形で謝罪をさせて頂ければ」
男は「代金を必ず払います」と言い残し、帰っていきましたが、後日、被害者の元に届いたのは、倒産をしそうだと訴える文書で、代金は支払われていません。
テレビ朝日は、問題の会社の営業所とされる都内の住所を訪ねてみました。
インターホンの応答はなく、中に誰かがいる様子もありませんでした。
さらに、横浜の本社とされる部屋にも行ってみましたが、静まり返っていました。
警視庁は現在、詐欺の疑いもあるとみて、被害に遭った会社から話を聞くなどして調べを進めています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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